草を刈って風の通り道を作ると、土の中も空気が通り、水の通りも良くなる。
そんな土地づくりの考え方があると聞いた。
風の流れ、水の流れ。
地面の中の見えない動き。
それはまるで経絡の考え方。
踏みしめられて硬くなってミミズも住めないような地面、
玄関先の低いところの雨水がたまったぬかるみ、
ブロック塀におおわれた風の抜けない庭の片隅。
人間の都合であちこち寸断してしまった空気や水の流れを、
生き物がきちんと呼吸できるような、つながりのある場所にすること。
それはまさに治療そのもの。
体の中の土木作業。
人間も自然の一部です。