最近治療した風邪の患者さんです。
薬を飲みたくないといらっしゃいました。
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昨日の朝起きたらだるくて、熱と寒気がでてきた。
急に寒くなったのに布団をかけずに寝たのが原因か。
夜にかけてひどくなり、昨晩は割れるような頭痛で寝れなかった。
頭痛は今朝はおさまったが、熱が高く、咳、鼻水、関節の痛みがある。
倦怠感が強く、食欲はなく水分だけですごしている。
脈をみると肺の脈だけ弱くてとても感じづらい。
その他は浮いて早くて緊張していて、熱が高いので納得な感じ。
身体をみると肺の経絡の通る前腕の内側だけ力なく筋肉の弾力がない。
関節痛のある首肩、腰などはどこもこわばって滞っている。
こめかみもむくんでいて、頭痛のあとがうかがえる。
まずは寒気の原因の体の芯の冷えを補う。
足の脾経にある三陰交に鍼をして気を補う。
寒気がひと段落して、ハアハアしていた呼吸が落ち着くまでじっと待つ。
そして次は弱った肺に元気を送るために、
手首にある肺経のツボに鍼。
熱のせいで強かった顔の赤みが少し穏やかになる。
次は関節の痛み。
こめかみと首肩は胆経と大腸経を調整する。
腰はなかなかこわばりが取れなかった。
風邪を引く前から硬かった気がする。
熱はまだあるけれど、体が楽になって今晩はちゃんと寝れそう、
最後に首の付け根にある大椎のツボにお灸をして終了。
さて明日の朝はどうなっているか?
翌日はお昼過ぎに来院。
昨晩は良く寝れた。まだ熱が少しあるけれど、朝はおかゆを食べられた。
体がふらふらするのと、寝て起き上がると腰が痛いとのこと。
脈をみて、昨日と同じ肺虚証として治療。
体の元気を補い、腰のこわばりをとる。
治療が終わると、赤味のあった顔色もスッキリ。
お腹がすいたといって帰りました。
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高熱が出たときはまずは病院ですよね。
鍼灸院ではインフルエンザの検査など、
原因の特定はできないですからね。
でもずっと昔から続く治療法。
お灸と鍼で症状を楽にすることはできるんです。