鍼治療を学び始めてから丸14年。
直径0.12mmという細い鍼で、人の体に影響を及ぼすにはどうすればいいかずっと考えてきたけれど、
その中の大きな課題が、鍼をどこに、どのくらいの深さで、どんな角度で打つか、ということ。
(人の体って鍼先に比べればすごく大きいから、やみくもにさしてもツボにあたらないのです)
そのために勉強会に参加したり、太極拳やったり、瞑想したり、いろんなことをやってきたけれど、
最近ようやくたどり着いた答えはもともと知っているもので、気が付いた時はしばし脱力。。
そんなタイミングで見たイチロー選手の対談のことば。
「失敗をしないで、まったくミスなしでそこにたどり着いたとして、深みは出ない。
単純に野球選手としての作品が、いいものになる可能性は無いと思う。
やっぱり遠回りすることってすごく大事ですよ。
無駄なことって結局無駄じゃないっていう考え方がすごく大好きで、
でも今やってることが無駄だって思ってやってるわけじゃないですよ。
無駄に飛びついてるわけじゃないんですけど、後から思うとすごい無駄だったっていうことは、
すごく大事なことだと思う。だから合理的な考え方ってすごく嫌いですよ。
遠回りすることが一番近道だと信じてやってますけどね」
本当~にぐるっと遠回りしたけれど、そこに深みがあると信じたいです。
(そういえば、そもそもの人生も遠回りだった…)