先日患者さんから、「全部終了しました!」とうれしい報告をいただきました。
その方の来院のきっかけは、怪我で痛めた古傷の痛み。でも鍼をすると自分でも忘れていたような昔のことがフラッシュバックして、その状況にいたときと同じ感覚になってしまい話は思わぬ方向に。。
治療のたびに少しずつ過去の出来事が思い出されてつながっていきましたが、おおもとは幼少時の出来事にあるようでした。そして今の症状やしんどい状況が、その出来事を克服するために自分が選んでいたと気づき、過去の出来事から解放されました。
それに気づくまでは昔のことを四六時中ぐるぐる考えていたのが、治療中に降った雨音に気付けるようになって感慨深そうでした。その過程はくわしく書けませんがとてもミラクルで、話を伺いながら感動していました。
治療では特別なことはしていませんし、トラウマに効くツボなんて学校でも習いません(笑)。脈をみてお腹をみて、手足と患部に鍼をしていくだけです。でも心と体はつながっているので、体が軽くなると心のめぐりも良くなって、溜め込んでいたものが出てきてもおかしくないとは思います。
実際に鍼治療のあとで泣いたり笑ったり怒ったり、感情が出てくる方は多いですが、そのたびに人って不思議でおもしろいな~と思ってます(ティッシュの箱を差し出すのも慣れてきました(笑))。
この仕事についてよかったことは、人が元気を取り戻していく過程をまじかで見られることです。症状が楽になるだけでなく人生の新しい一歩に踏み出す方もいて、その様子はテレビのドラマなんかよりもドラマチックです。
来年もまた、鍼と灸を通してそんな場面に出会えたらいいなと思います。