うれしい報告

先日患者さんから、「全部終了しました!」とうれしい報告をいただきました。

その方の来院のきっかけは、怪我で痛めた古傷の痛み。でも鍼をすると自分でも忘れていたような昔のことがフラッシュバックして、その状況にいたときと同じ感覚になってしまい話は思わぬ方向に。。

治療のたびに少しずつ過去の出来事が思い出されてつながっていきましたが、おおもとは幼少時の出来事にあるようでした。そして今の症状やしんどい状況が、その出来事を克服するために自分が選んでいたと気づき、過去の出来事から解放されました。

それに気づくまでは昔のことを四六時中ぐるぐる考えていたのが、治療中に降った雨音に気付けるようになって感慨深そうでした。その過程はくわしく書けませんがとてもミラクルで、話を伺いながら感動していました。

治療では特別なことはしていませんし、トラウマに効くツボなんて学校でも習いません(笑)。脈をみてお腹をみて、手足と患部に鍼をしていくだけです。でも心と体はつながっているので、体が軽くなると心のめぐりも良くなって、溜め込んでいたものが出てきてもおかしくないとは思います。

実際に鍼治療のあとで泣いたり笑ったり怒ったり、感情が出てくる方は多いですが、そのたびに人って不思議でおもしろいな~と思ってます(ティッシュの箱を差し出すのも慣れてきました(笑))。

この仕事についてよかったことは、人が元気を取り戻していく過程をまじかで見られることです。症状が楽になるだけでなく人生の新しい一歩に踏み出す方もいて、その様子はテレビのドラマなんかよりもドラマチックです。

来年もまた、鍼と灸を通してそんな場面に出会えたらいいなと思います。

 

 

 

12月のお休み

12/6(日)は法事のため、お休みさせていただきます。

また12/13(日)の午後は講習会参加のため、午前のみの診療となります。

年末はいまのところ30日(水)まで行う予定です。

よろしくお願いいたします。

 

治すこと、治ること

あっという間に12月!! 早いな~と思って今年を振り返ると、

「治したい!!」という自分の執着を手放す一年だったように思います。

 

鍼灸の学生時代は、どんな病気でも治せる治療家になりたいと思ってました。

卒業後もいろんな勉強会に参加したり、名人といわれる先生のところに見学にいったりして、

目の前で鮮やかに症状をとっていく様子を、子供のころに憧れたヒーローみたいな目で見てました。

 

でも臨床を続けていくなかで、治すということについて考えが変わってきました。

いまは施術のとき自分は脇にどいてる方がいいのでは?と思っています。

 

かざした手から「は~っ」と気を出して一瞬で治せたら見栄えはいいけれど、

患者さんの体の滞りを取り除き、ちゃんと流れるようにしてあとは見守る。

詰まったパイプを掃除する水道屋さんみたいで十分なんだと。

 

患者さんの体を信頼し、症状を尊重すること。変わっていくまで見守ること。

患者さんの症状が、ご自身の気づきをうながす大切なもののこともあるし…

 

そうやいっても、苦しそうな方を前にすると何とかしたいと思ってしまうので、

まだまだなんだと思います。。

 

ペラペラの足

足首、足、足裏。

体重をささえ、地面と接地する大事な場所。

 

その足に力が無い、フニャフニャ、ペラペラ、ヒヨヒヨな方が多いです。

足の冷えや、足裏の張りは不調として気にしますが、

弱っている足には気づいていない方がほとんどです。

(治療がたてこむと僕も足がペラペラになることがあります…)

 

全身を調節する鍼をするとエネルギーが足までめぐるようになります。

すると足は温まってきて、ふっくらと弾力がでてきます。

ちょうど長く使って薄くなった座布団の綿を、

たたいてもう一度ふわっとさせる感じでしょうか?

何回か治療をしたり、自宅でお灸をやってもらうと足がしっかりしてきます。

そうするといろんな不調も改善する方向に向かうことが多いです。

 

これから足の冷えが気になる季節。

自分の足をすこし観察してみてはいかがでしょうか?

 

9/7(月)~9/11(金)までお休みさせていただきます

9/7(月)~9/11(金)までお休みをいただきます。

 

今回は高知と香川にいってきます。

春先の福岡に続き、おいしいものをひたすら食べ続けるつもりです。

観光はほとんど予定に入っていません(笑)

 

12日(土)から通常通りおこないます。

よろしくお願いいたします。

 

8月のお休み&ゆる体操

毎日暑い日が続いています。

最初はあまりの暑さにぐったりしていましたが、

ようやく体が馴染んできて、夏を楽しもうと思えるようになりました。

 

8月の治療室の予定ですが、

8月12日(水)~15日(土)をお休みとさせていただきます。

 

また8月のゆる体操は

8/8(土)、8/22(土)

いずれも10時~11時半を予定しています。

 

8月は「股関節周りをゆるめる」がテーマです。

参加ご希望の方はご連絡ください。

 

よろしくお願いします!

 

慢性的な知恵熱

ヴィパッサナー瞑想の最終日に、それまでの沈黙を破って10日ぶりに会話しました。

周りの人は久しぶりの会話に興奮し楽しそうにしゃべっていましたが、

僕は言葉はうまく出てこなくなって、日本語なのにカタコトでした。

 

それでもつっかえながら自分の瞑想体験を話していると、

額のあたりに熱が集まってきました。

すごい、頭って使うと熱を持つんだ!

知恵熱ってほんとにあるんだ!って実感しました。

それと同時に足先がスーッと冷えてきました。

頭寒足熱がいいとよく言われますが、その反対の冷えのぼせですね。

ふわふわして気分が悪くなり少し横になりました。

 

瞑想を終えて帰りの電車の中では、

社内の吊り広告の文字に頭がチカチカしていました。

そして車内でスマホを見続ける人たちをぼんやり眺めながら、

みんな慢性的に知恵熱状態なんだろうな~と思いました。

もしかすると冷え性の人が増えてる原因のひとつかもしれません。。

 

病気の原因

人が病気になる原因を東洋医学的に分類すると、

内因、外因、不内外因、

という3つに分けられると学生のときに教わった。

 

内因とは自分の内側の問題、それは感情の乱れ。

外因は自分の外側の寒さや暑さ、湿気など環境の問題。

不内外因とは内でも外でもなく、自分の行動が引き起こしたもの。

たとえば働きすぎ疲れすぎ、飲食の不摂生などが含まれる。

 

いやいや、姿勢とか筋肉の疲労とか物理的なものが原因で、

感情なんて関係ないでしょ?って昔は思ってましたが、

臨床を通じてそういったケースを数多く目の当たりにして、

いまではすっかり当たり前のことになりました。

 

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定期的にメンテナンスに来てくださる患者さん。

骨盤を中心にからだ全体がぎゅーってねじれてて、ぎっくり腰の一歩手前ぐらいの感じ。

いつもとは全然ちがうので何かあったか聞いてみると、

仕事の忙しさもそこそこだし、原因は思い当たらない。

 

でも脈を診ると、すごく細くて弱くて生命力が全然足りてない感じ。

それを伝えると、最近うれしいことがあって興奮して寝れないことが多くて…とのこと。

そのうれしいお話をうかがって、いろいろと納得。

そうですか~、それは体がねじれるほど嬉しいですよね!

理由がわかって、すっきりして治療にあたりました。

 

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感情ってすごいエネルギーで、体にとても影響します。

一般的に想像するのは、怒ったり悲しんだりとストレスになるようなマイナスな感情だけど、

喜びの感情も爆発的なエネルギー。どれも過ぎれば影響します。

 

咳に関する印象的な症例

ここ最近風邪をひいている方がよく来られます。

梅雨時の天気のせいか、長引いてる方も多いですね。

体力が落ちていたり、薬で症状を抑え込んで仕事してたりすると、

体の奥の方に熱がこもり、すっきりと風邪が抜けない気がします。。

 

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「咳にまつわる印象的な症例」

①麺をすすると必ず咳がでてむせてしまい、お蕎麦が上手く食べれない。

既往症をうかがうと、大きな病気をふくめて両手で足りないくらい。

しかしとても気丈な方で、病気で辛いということはおっしゃらなかった。

 

のどの周辺を触診しても特に気になる所はない。

背中をみると左の肩甲骨の際に強いエネルギーの滞りを感じる。

 

全体の調整のあと、そこに鍼をしてみると急に咳が出はじめて止まらない。

ちょっと苦しいけど、滞りが無くなるまで少しの間我慢してもらう。

 

その間1分くらい?手に伝わる感触が穏やかになってきた。と同時に咳も収まってきた。

するとなにか締め付けられていたものが無くなったように呼吸がすごく楽になったとのこと。

治療の後で、お蕎麦をおいしく食べれるようになり嬉しいと感想をいただいた。

 

②昔高いところから落ちて首を痛めた。その古傷が痛くてしょうがない。

全身の調整のあと患部の処置にうつり、首に鍼をした瞬間にすごい勢いで咳が出始めた。

前の経験があったので、滞りが無くなるまで我慢してもらうことにした。

 

でも咳の勢いがあまりにすごいので、いったん鍼をぬくことに。

そしてつい、何か吐き出したいことでもあるんですかね?

と聞いてみたら、急に涙が出て止まらなくなった。

 

落ち着いてから聞いたら、怪我した当時のしんどかった状況を急に思い出し、

涙が止まらなくなったとのこと。

そして首をチェックしたら、痛めた場所がゆるんでてびっくり。

 

 

咳というのは異物を吐き出そうとする反射だけれども、

吐き出すのはもしかすると、物理的なものだけではないのかもしれない。。

 

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共感すること

先日患者さんから、先生の治療は女性的な感じがすると言われた。他の鍼灸院でも治療を受けたことがあるが、患部を探ったり原因を分析したりと男性的な感じがしたという。それに対して「感じる」とか「寄り添う」とかそんな感じの治療だったと、普段自分が大事にしていることを言葉にしてもらってうれしかった。

体の不調を整えるのにはいろいろなやり方がある。同じ鍼治療でもどうすれば治癒が生じるか考え方が違うし、手技療法も含めそれこそ施術者の数だけといってもいいくらいやり方が違う。それだけ色々な解釈ができる人間の体は懐がひろいともいえる。

けれど体の中に滞った”気”を解放するためには、ただ共感するだけでいいと思っている。共感するといっても話を聞いて「うん、わかるわかる」というのではなく、ただそこにあるものを感じること。具体的には指圧をする手や鍼先に生じる感覚に集中し、ビリビリしたり、熱くなったり、冷たく流れたりするのを感じ続ける。そしてしばらくすると手の感覚がスーッと穏やかになっていく。それと同時に患者さんの呼吸が深く楽になっていく。

そこで大事なのは感じたものを操作しようとしたり、良いとか悪いとか判断するのではなく、ただ寄り添うように感じること。そうは言っても頭の中には常に思考の断片があるので難しい。それをなるべく少なくするために日々瞑想や体操がかかせない。