治すこと、治ること

あっという間に12月!! 早いな~と思って今年を振り返ると、

「治したい!!」という自分の執着を手放す一年だったように思います。

 

鍼灸の学生時代は、どんな病気でも治せる治療家になりたいと思ってました。

卒業後もいろんな勉強会に参加したり、名人といわれる先生のところに見学にいったりして、

目の前で鮮やかに症状をとっていく様子を、子供のころに憧れたヒーローみたいな目で見てました。

 

でも臨床を続けていくなかで、治すということについて考えが変わってきました。

いまは施術のとき自分は脇にどいてる方がいいのでは?と思っています。

 

かざした手から「は~っ」と気を出して一瞬で治せたら見栄えはいいけれど、

患者さんの体の滞りを取り除き、ちゃんと流れるようにしてあとは見守る。

詰まったパイプを掃除する水道屋さんみたいで十分なんだと。

 

患者さんの体を信頼し、症状を尊重すること。変わっていくまで見守ること。

患者さんの症状が、ご自身の気づきをうながす大切なもののこともあるし…

 

そうやいっても、苦しそうな方を前にすると何とかしたいと思ってしまうので、

まだまだなんだと思います。。

 

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